令和3年12月19日の第17期第2回理事会において、寺嶋宏明が新理事長に選任されました。
2021年12月19日(日)に開催されました京都大学外科交流センター第17期第2回理事会において、新理事長を拝命いたしました公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院 副院長の寺嶋宏明 (S61卒※略歴)でございます。
京都大学外科交流センターは2006年3月に設立され、現在は第18期、まもなく設立16年を迎えようとしています。
理事長は、初代の邉見公雄先生(S43卒)のあと、小泉欣也先生(S43卒)、嶌原康行先生(S48卒)、森本泰介先生(S52卒)、岡村隆仁先生(S56卒)と錚々たる諸先輩方が務めてこられました。
交流センター設立当時、私は卒後20年目で神戸市立中央市民病院(現在の神戸医療センター中央市民病院)に在籍しておりましたが、第1回総会のある意味熱狂のような雰囲気は、今も記憶に残っております。
このような歴史と伝統に培われた一大組織の理事長をお引き受けさせていただくことになるとは、若輩の私にとっては夢にも思っていなかったことで、身の引き締まる気持ちで一杯です。
副理事長職は、倉敷中央病院の河本先生(S63卒)と京都桂病院の西躰隆太先生(H4卒)にお願いしました。
お二人とも交流センターへの想いがとても強く、私にとっては非常に頼りになる存在です。
私が暴れ馬になって荒野を疾走しないように、手綱をしっかりと握っていただけば、と願っています。
さて、京都大学外科交流センターの主たる目的は、京都大学外科学教室(消化管外科、肝胆膵・移植外科、乳腺外科の三講座)が一つにまとまり、優秀な外科医を育成することにあります。
三講座の教授・理事長・副理事長をもって執行部を形成して交流センターの運営の方向性を示し、交流センター関連施設長から選任された最大30名の理事で構成される理事会で議論し、そして全ての交流センター関連施設長(代議員)の先生方が集まる総会で報告・同意を得ることで、組織が運営されています。
2021年3月に小濵和貴先生(H7卒)が消化管外科教授に、同年4月に波多野悦朗先生(H1卒)が肝胆膵・移植外科教授にそれぞれ着任され、京都大学外科学教室の新体制が整い、交流センターも新しい時代を迎える事となりました。
なお、今回、小児外科部門の情報共有と連携強化目的に金沢医科大学の岡島英明先生(S62卒)が、また総務委員長として増井俊彦先生(H6卒)が、新理事として選任されたことをご報告いたします。
また、会員数は2021年12月現在847名となり、年々少しずつですが増加しております。
外科医不足が囁かれる昨今ですが、一人でも多くの若手医師を外科医に、そして京都大学外科の同門に勧誘し、交流センターの会員数の維持さらには増加できるような活動が求められています。
交流センターの活動理念は以下の3点に集約されます。
この理念の実現に向けて・・・
上記5つの委員会を設け、各委員会が主体となって言わば“実行部隊”として、積極的に活動してもらっています。
各委員会の委員に若手の先生(H10~20年代卒)をどんどん抜擢して、旧世代からは思いもつかない斬新な発想や奇抜なアイデアを採用していただくことを願っています。
交流センターでは、若手外科医の教育・育成を目指した数多くのハイレベルの研究会やセミナーを開催してきたことは皆様すでにご承知のことと思います。
しかしながら、2020年以降のSARS-Covid 19感染症蔓延による対面式の人的交流制限が現在も継続しており、情報共有・交換の場がWeb発信による一方向性(もしくは中途半端な二方向性)形式が主体となっている現状には忸怩たる想いでいっぱいです。
しかも、この原稿を書いている2022年2月現在は感染第6波の真っ只中であり、全国で1日10万人に届こうとする感染者が発生しており、医学教育の活動制限はまだまだ続きそうです。
交流センターとしては、あらゆる人的資源/手段/ツールを駆使して、Web/Zoomでの情報発信を地道に続けるしかありません。
また、withコロナ、postコロナを想定した医学教育、特に医学生への教育も交流センター全体で取り組むべき課題と考えています。
厚労省には、医学生教育と初期研修医教育を連携させる動きもあると聞いています。
京大のみならず他大学からの学生実習を受け入れている関連施設も多数あると思いますが、外科医へ、さらには京大外科への勧誘を意識した学生教育のあり方も検討するべき時機と考えます。
キャリアパスについては、若手医師に対するサポートを主体に動いてきましたが、今後は定年後の同門の先生方のセカンドキャリアへのサポートが交流センターとして可能かどうか、早急に検討したいと考えています。
また、会員相互の親睦・情報交換という面では、年末の同門会開催の可能性を模索して、いろんな策を練りたいと考えています。
医療界の喫緊の重要案件の一つは「医師の働き方改革」ですが、2024年4月より適用開始となる医師の時間外労働の上限規制に対しては、医師労働時間短縮計画作成を初めとするいろんな取り組みにすでに着手している関連施設もある事と存じます。
残り2年と差し迫ってきたこの時期、交流センターとしては2022年の早い段階で、「医師の働き方改革」に関する情報交換Zoomミーティングを開催することを検討したいと思います。
コロナ禍で医療界が最大の危機に陥っている今こそ、京都大学外科学教室が一つにまとまり、全員で協力し相互扶助することで、この難局を乗り越えなければなりません。
交流センター会員ならびに京都大学外科同門の皆様、何卒、ご理解・ご協力・ご支援の程、宜しくお願い申し上げます。
所属(役職) | 大阪 医学研究所 北野病院
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