【資格】 |
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お名前: 奥知 慶久先生(2006年卒) |
所属施設: 医学研究所北野病院 |
今回、第31回京都臨床外科セミナーにて発表の機会を頂けましたことを心よりお礼申し上げます。
このたびの発表では、内視鏡外科技術認定を取得するために自分の立ち位置を知るということを目的に発表をさせて頂きました。
自分の立ち位置を知るために大勢の先生方の前で発表するというのは、正直なところ大変緊張するものでした。
しかし内視鏡外科技術認定医、さらにその先の指導医を目指すためには是非通っておくべき道であると考えました。結果大変有意義なものになったことは言うに及びません。
実際のビデオ発表において、#6郭清では横行結腸間膜のtake downなのか郭清操作なのかが自分が思い描いていたものとズレているとの評価を頂きました。
膵上縁郭清でもcounter tractionという基本的なところをご指摘頂くなど、大変有意義でした。
また逆に、癒着を確実に剥離して十分な視野展開をする点や、術者の主体性を見せる点など、普段実践するよう心がけてきたことをご評価頂いた部分は大変自信になりました。
加えてこれまでの手術症例の解析などを提示した導入部分を高くご評価頂いたことも望外の喜びでした。
「手術をうまくなるために必ずしも手術をたくさんこなすことが必要なのではなく、一例一例を大事にして次につなげる姿勢が重要」との趣旨の発言を長山先生からはいただきました。
また小濵先生からは「これまでの経験などから一例一例を解析して次につなげることが、手術上達のための近道だと理解している」との過分なお言葉も大変励みになりました。
現在私を指導してくださる田中英治先生とは、毎回術後できるだけ早くに手術のレビューを行い、その後自分でもビデオを見直して自分なりの解析を行います。
そして次の手術には、田中先生と相談してテーマ(目標といった方がよいかもしれません)を決めて臨むようにしています。
また術後は、そのテーマに沿った手術となったか、反省点・改善点は何か、それらのフィードバックをまた田中先生から頂きます。
このサイクルが無意識のうちに一例一例を大切にする姿勢につながり、ご評価頂けたのではないかと考えています。
胃癌の手術症例数が右肩下がりのこの時代に限られた手術症例の中でいかに手術手技を研鑽していくかを考えたとき、一例一例の手術症例をビデオ映えするかどうかなど関係なく大切にする姿勢は今まで以上に重要になると考えます。
内視鏡外科技術認定、さらにその先を目指して精進していきたいと考えています。
最後に、お忙しい中、今回のセミナーにて評価者として貴重な助言をして頂いた先生方、常日頃ご指導頂いている田中英治先生に改めてお礼申し上げます。
今後もよろしくお願い申し上げます。