京都小児外科セミナー 2019年 夏 の開催報告をいたします。
京都小児外科セミナーは、小児外科に関する「困難症例」で、診断や治療に苦慮した症例等について、若手も含めた関連施設の小児外科が検討することにより、その場で治療法が提案されるなど、小児外科領域での知識・手技の向上を目指しております。
今回の京都小児外科セミナー 2019年 夏の開催日時は、以下のとおりです。
京都小児外科セミナー 2019年 夏の当日のプログラムスケジュールは、以下の通りです。
ヒルシュスプルング病(HSCR)は、胎生期に腸管神経系を構築する腸管神経前駆細胞の移動、増殖、分化が損なわれることで発症する。
これまでHSCRの原因遺伝子としてRet受容体型チロシンキナーゼをはじめとした15遺伝子が報告されているが、70%以上の患者は、孤発性で、その発症メカニズムは未だ謎が多い。
金沢医科大学小児外科学講座では、マウスを使った腸管神経発生の研究を、HSCRの病態の解明につなげることができないか、その可能性を探っている。
本セミナーでは、マウス腸管の発生期における遺伝子発現の変化を調べることで明らかにした、「胎生期に腸管上を移動する神経前駆細胞が行っている細胞運動調節のメカニズム」の話を中心に、現在金沢医科大の小児外科で行っている研究について紹介する。