外科医になるため、 初期研修終了後に3年間の専攻医研修が必要です。
本ページでは、3年間の外科専門プログラムである「京都大学外科専門研修プログラム」 について、ご紹介いたします。
京都大学外科専門研修プログラム
京都大学外科専門研修プログラム 目的と使命は・・・
- 専攻医が医師として必要な基本的診療能力を習得すること
- 専攻医が外科領域の専門的診療能力を習得すること
- 上記に関する知識・技能・態度と高い倫理性を備えることにより、患者に信頼され、標準的な医療を提供でき、プロフェッショナルとしての誇りを持ち、患者への責任を果たせる外科専門医となること
- 外科専門医の育成を通して国民の健康・福祉に貢献すること
- 外科領域全般からサブスペシャルティ領域(消化器外科、心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科、乳腺、内分泌外科)またはそれに準じた外科関連領域の専門研修を行い、それぞれの領域の専門医取得へと連動する
研修プログラムの施設群
京都大学病院と連携施設(18施設)により専門研修施設群を構成します。
本専門研修施設群では120余名の専門研修指導医が専攻医を指導します。
専門研修基幹施設
施設名称 |
都道府県 |
標榜科 |
京都大学医学部附属病院 |
京都府 |
- 1:消化器外科
- 2:心臓血管外科
- 3:呼吸器外科
- 4:小児外科
- 5:乳腺内分泌外科
- 6:その他(救急含む)
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専門研修連携施設
都道府県 |
連携施設 |
静岡 |
静岡県立病院機構 静岡県立総合病院 |
浜松労災病院 |
岐阜 |
独立行政法人国立病院機構 長良医療センター |
福井 |
杉田玄白記念公立小浜病院 |
福井赤十字病院 |
滋賀 |
滋賀県立総合病院 |
京都 |
三菱京都病院 |
京都市立病院機構 京都市立病院 |
医療法人社団 洛和会 洛和会音羽病院 |
医療法人徳洲会宇治徳洲会病院 |
医療法人健康会 新京都南病院 |
公益社団京都保健会 京都民医連中央病院 |
大阪 |
国立研究開発法人 国立循環器病研究センター |
社会医療法人 愛仁会 千船病院 |
一祐会 藤本病院 |
島根 |
松江赤十字病院 |
島根県立中央病院 |
香川 |
高松赤十字病院 |
社会医療法人財団大樹会 総合病院回生病院 |
福岡 |
一般財団法人平成紫川会小倉記念病院 |
専攻医の受け入れ数について
本専門研修施設群の過去1年間年間NCD登録数は11,320例で、専門研修指導医は109名であるため、
年間20名の修練が可能と判断されますが、一人一人が十分な研修を行えるよう人数を制限し、
本年度の募集専攻医数は14名としています。
また、初期研修からのスムーズな移行を考慮して、初期研修施設と同じ基幹施設、
あるいは連携施設での外科専門研修スタートも可能です。
初期研修中に初期研修施設の外科指導医に相談されることをお勧めします。
外科専門研修について
1) 初期臨床研修修了後3年間の専門研修計画
- 3年間の専門研修期間中、基幹施設および連携施設で各々最低6ヵ月以上の研修を行います。
- 専門研修の3年間に、医師に求められる基本的診療能力態度と外科専門研修プログラム整備基準にもとづいた外科専門医に求められる知識・技術の習得目標を設定し、1年目、2年目、3年目各年度の終わりに達成度を評価して基本から応用へ、さらに専門医としての実力をつけていくように配慮します。
- 具体的な評価方法は後の項目で示します。
- 専門研修期間終了後に大学院進学を選択することも可能です。
また、京都大学外科交流センターに所属する64施設での外科修練の継続、
京都大学呼吸器外科や心臓血管外科関連病院での研修、ナショナルセンターへの
異動の支援などアフターケアにも配慮しています。
詳しくは、“修了後のキャリアパス”をご覧ください。
- プログラム管理委員会の承認を得て、希望するサブスペシャルティ領域
(呼吸器外科や心臓血管外科を含む)の経験症例数を調整することは可能です。
- 研修プログラムの修了判定には規定の経験症例数が必要です。
(整備基準一経験すべき手術・処置等を参照)
- 初期臨床研修期間中に外科専門研修基幹施設ないし連携施設で経験した症例
(NCDに登録されていることが必須)は、手術症例数に加算することができます。
2) 年次毎の専門研修計画
- 専攻医の研修は、毎年の達成目標と達成度を評価しながら進められます。
- 以下に年次毎の研修内容・習得目標の目安を示します。
なお、習得すべき専門知識や技能は専攻医研修マニュアルを参照してください。
- 専門研修1年目では、基本的診療能力および外科基本的知識と技能の習得を目標とします。
- 専攻医は定期的に開催されるカンファレンスや症例検討会、抄読会、院内主催のセミナーの参加、e-ラーニングや書籍や論文などの通読、日本外科学会が用意しているビデオライブラリーなどを通して自らも専門知識・技能の習得を図ります。
- 専門研修2年目では、基本的診療能力の向上に加えて、外科基本的知識・技能を実際の診断・治療へ応用する力量を養うことを目標とします。専攻医はさらに学会・研究会への参加や手術ビデオの編集などを通して専門知識・技能の習得を図ります。
- 専門研修3年目では、チーム医療において責任を持って診療にあたり、後進の指導にも参画し、リーダーシップを発揮して、外科の実践的知識・技能の習得により様々な外科疾患へ対応する力量を養うことを目標とします。
カリキュラムを習得したと認められる専攻医には、積極的にサブスペシャルティ領域専門医資格の取得に向けた技能研修へ進みます。
具体例
下図に京都大学外科研修プログラムの代表例を示します。
研修開始時あるいは終了前の6ヶ月は基幹施設である京大病院で研修します。
連携施設として1〜2の施設での研修が可能です。
研修を受ける施設は異なる医療圏に属するよう配慮します。
京都大学外科研修プログラムでの3年間の施設群ローテートにおける研修内容と予想される経験症例数を下記に示します。
どのコースであっても十分な症例数が経験できるように十分配慮します。
京都大学外科研修プログラムの研修期間は3年間としていますが、習得が不十分な場合は習得できるまで期間を延長することになります(未修了)。
一方で、カリキュラムの技能を習得したと認められた専攻医には、積極的にサブスペシャルティ領域専門医資格の取得に向けた技能教育を開始し、修了後の進路については相談に応じます。
専門研修1年目
- 経験手術症例数150例以上 (術者30例以上)
- サブスペシャルティ領域
(消化器外科,心臓・血管外科,呼吸器外科,小児外科、乳腺、内分泌外科)
または、それに準じた外科関連領域の専門医資格の取得を目指す専攻医のため、
サブスペシャリティ領域、外科関連領域の専門医取得にも配慮した研修が実施されます。
専門研修2年目
- 経験手術症例数200例以上 (術者90例以上)
(2年目までに経験手術数350例以上、術者120例以上)
- サブスペシャルティ領域
(消化器外科,心臓・血管外科,呼吸器外科,小児外科、乳腺、内分泌外科)
または、それに準じた外科関連領域の専門医資格の専門研修を開始いたします。
専門研修3年目
- 不足領域の症例を経験するため各領域をローテートします。
- サブスペシャルティ領域
(消化器外科,心臓・血管外科,呼吸器外科,小児外科、乳腺、内分泌外科)
または、それに準じた外科関連領域の専門研修を開始・継続します。
3) 研修の週間計画および年間計画
基幹施設(京都大学医学部附属病院消化管外科例)
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月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
日 |
8:00-8:30 朝カンファレンス |
○ |
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○ |
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8:00-10:00 病棟業務 |
○ |
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○ |
○ |
○ |
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10:00-12:00 午前外来 |
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○ |
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12:00-14:00 午後外来 |
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○ |
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9:00- 手術 |
○ |
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16:00- 各種癌ユニット |
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○ |
○ |
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17:30-術前合同カンファレンス |
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○ |
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○ |
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18:00- 外科病理合同カンファレンス |
○ |
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17:30-18:30 病棟ミーティング |
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○ |
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研修プログラムに関連した全体行事の年度スケジュール
月 |
全体行事予定 |
4 |
- ・ 外科専門研修開始。専攻医および指導医に提出用資料の配布
(京都大学外科交流センターHP)
- ・ 日本外科学会参加(発表)
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5 |
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8 |
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10~12 |
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2 |
- ・ 専攻医: 研修目標達成度評価報告用紙と経験症例数報告用紙の作成
(年次報告)(書類は翌月に提出)
- ・ 専攻医: 研修プログラム評価報告用紙の作成
(書類は翌月に提出)
- ・ 指導医・指導責任者:指導実績報告用紙の作成
(書類は翌月に提出)
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3 |
- ・ その年度の研修終了
- ・ 専攻医: 年度の研修目標達成度評価報告用紙と経験症例数報告用紙を提出
- ・ 指導医、指導責任者:前年度の指導実績報告用紙の提出
- ・ 研修プログラム管理委員会開催
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専攻医の到達目標
各種カンファレンスなどによる知識・技能の習得
※以下は専門研修プログラム整備基準ー専門知識、専門技能、学問的姿勢、倫理性、社会性を参照にしてください。
基幹施設および連携施設それぞれにおいて医師および看護スタッフによる治療および管理方針の症例検討会を行い、専攻医は積極的に意見を述べ、同僚の意見を聴くことにより、具体的な治療と管理の論理を学びます。
- 術前カンファレンス:
術前患者の画像を中心に評価を行い、治療方針、手術術式などの検討を行います。
- 外科・病理合同カンファレンス:
手術症例を中心に術前・術中診断を検討し、切除検体の病理診断と対比いたします。
- 術後・重症症例カンファレンス:
手術結果の報告・検討を行い、重症症例がいる場合には個別にカンファレンスを開催します。
- 各種がんユニット :
複数の臓器に広がる進行・再発例や、重症の内科合併症を有する症例、
非常に稀で標準治療がない症例などの治療方針決定について
化学療法部、内科、放射線科、薬剤部などによる合同カンファレンスを行います。
- 基幹施設と連携施設による研究会(下記参照):
各施設の専攻医や若手専門医による研修発表会を行い、発表内容、スライド資料の良否、
発表態度などについて指導的立場の医師や同僚・後輩から質問を受けて討論を行います。
- 各施設において抄読会や勉強会:
専攻医は最新のガイドラインを参照するとともにインターネットなどによる情報検索を行います。
- 大動物(ブタ)を用いたトレーニング設備やDVDなどを用いて積極的に手術手技を学びます。
- 日本外科学会の学術集会(特に教育プログラム)、e-ラーニング、その他各種研修セミナーや各病院内で実施される講習会などで下記の事柄を学びます。
標準的医療および今後期待される先進的医療
医療倫理、医療安全、院内感染対策、緩和ケア
京都大学外科関連研究会
- 京都大学外科夏季研究会
- 京都大学外科冬季研究会
- 京都大学外科関連施設癌研究会
- 京都臨床外科セミナー
- 京都腹腔鏡手術セミナー
- 京都肝臓外科セミナー
- 京都大学小児外科研究会セミナー
- 京都肝胆膵外科カンファレンス
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- 京都外科クリニカルリサーチ会議
- 京都ラパヘル教育セミナー
- ISEM西日本マイクロサージェリー吻合技術習得セミナー
- 比叡山カンファレンス(心臓外科)
- 京都心臓血管ハンズオンセミナー
- 京都大学呼吸器外科手術セミナー
- 京都大学呼吸器外科研究発表会
- 胸部腫瘍セミナー
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※開催セミナー報告ページをご参照下さい
学問的姿勢について
専攻医は、医学・医療の進歩に遅れることなく、常に研鑚、自己学習することが求められます。
患者の日常的診療から浮かび上がるクリニカルクェスチョンを日々の学習により解決し、
今日のエビデンスでは解決し得ない問題は臨床研究に自ら参加、
もしくは企画する事で解決しようとする姿勢を身につけます。
学会には積極的に参加し、基礎的あるいは臨床的研究成果を発表します。
さらにえられた成果は論文として発表し、公に広めるとともに批評を受ける姿勢を身につけます。
研修期間中に以下の要件を満たす必要があります。
- 日本外科学会定期学術集会に1回以上参加
- 指定の学術集会や学術出版物に筆頭者として症例報告や臨床研究の結果を発表
臨床医としての姿勢について
※以下は専攻医研修マニュアルも参照してください
医師として求められる姿勢には態度、倫理性、社会性などが含まれています。
内容を具体的に示します。
- 医師としての責務を自律的に果たし信頼されること(プロフェッショナリズム)
医療専門家である医師と患者を含む社会との契約を十分に理解し、患者、家族から
信頼される知識・技能および態度を身につけます。
- 患者中心の医療を実践し、医の倫理・医療安全に配慮すること
患者の社会的・遺伝学的背景もふまえ患者ごとに的確な医療を目指します。
医療安全の重要性を理解し事故防止、事故後の対応をマニュアルに沿って実践します。
- 臨床の現場から学ぶ態度を習得すること
臨床の現場から学び続けることの重要性を認識し、その方法を身につけます。
- チーム医療の一員として行動すること
チーム医療の必要性を理解しチームのリーダーとして活動します。
的確なコンサルテーションを実践します。
他のメディカルスタッフと協調して診療にあたります。
- 後輩医師に教育・指導を行うこと
自らの診療技術、態度が後輩の模範となり、また形成的指導が実践できるように
学生や初期研修医および後輩専攻医を指導医とともに受け持ち患者を担当し、
チーム医療の一員として後輩医師の教育・指導を担います。
- 保健医療や主たる医療法規を理解し、遵守すること
健康保険制度を理解し保健医療をメディカルスタッフと協調し実践します。
医師法・医療法、健康保険法、国民健康保険法、老人保健法を理解します。
診断書、証明書が記載できます。
病院グループ施設群による研修プログラムおよび地域医療についての考え方
1) 病院グループによる研修
本研修プログラムでは京都大学医学部附属病院を基幹施設とし、
地域の連携施設とともに病院グループを構成しています。
専攻医はこれらの病院グループをローテートすることにより、多彩で偏りのない
充実した研修を行うことが可能となります。
これは専攻医が専門医資格の取得に必要な経験を積むことに大変有効です。
大学だけの研修では稀な疾患や治療困難例が中心となりcommon diseasesの経験が不十分となります。
この点、地域の連携病院で多彩な症例を多数経験することで医師としての幅広い診療能力を獲得します。
このような理由から病院グループ内の複数の病院で研修を行うことが非常に大切です。
京都大学グループプログラムのどのコースに進んでも十分な症例数が経験できるように十分配慮します。
病院グループにおける研修の順序、期間等については、個々の専攻医の希望と研修進捗状況、
各病院の状況、地域の医療体制を勘案して、専門研修プログラム管理委員会が決定します。
2) 地域医療の経験
※以下は専門研修プログラム整備基準も参照してください
地域の連携病院では責任を持って多くの症例を経験することができます。
また地域医療における病診・病病連携、地域包括ケア、在宅医療などの意義について学びます。
以下に本研修プログラムにおける地域医療についてまとめます。
- 本研修プログラムの連携施設には、その地域における地域医療の拠点となっている施設(地域中核病院、地域中小病院)が入っています。
そのため、連携施設での研修中に以下の地域医療(過疎地域も含む)の研修が可能です。
- 地域の医療資源や救急体制について把握し、地域の特性に応じた病診連携、病病連携のあり方について理解して実践します。
- 消化器がん患者の緩和ケアなど、ADLの低下した患者に対して、在宅医療や緩和ケア専門施設などを活用した医療を立案します。
- 地域医療についての研修をさらに希望する場合には、京都大学外科専門研修プログラム管理委員会に相談し、追加の研修や別病院での研修が可能です。
専門研修の評価について
※以下は専攻医研修マニュアルも参照してください
専門研修中の専攻医と指導医の相互評価は専門研修プログラムの根幹となる重要なものです。
専攻医の評価については指導医のみならず、医師以外の職種からも行います。
専門研修の1年目、2年目、3年目のそれぞれに、臨床医としての姿勢と外科専門医に求められる
知識・技能の習得目標を設定し、年度の終わりに達成度を評価します。
このことにより、基本から応用へ、さらに専門医として独立して実践できるまで着実に
実力をつけていくように配慮しています。専攻医研修マニュアルⅥを参照してください。
専門研修プログラム管理委員会について
基幹施設である京都大学病院には、専門研修プログラム管理委員会と、専門研修プログラム統括責任者を置きます。
専門研修プログラム管理委員会は、専門研修プログラム統括責任者(委員長)、副委員長事務局代表者、外科の5つの専門分野(消化管外科、心臓血管外科、呼吸器外科、肝胆膵・移植外科、乳腺外科)の研修指導責任者、および連携施設担当委員などで構成されます。
専門研修プログラム管理委員会は、専攻医および専門研修プログラム全般の管理と、専門研修プログラムの継続的改良を行います。
連携施設グループ病院には、専門研修プログラム連携施設担当者と専門研修プログラム連携施設管理委員会が置かれます。
専門研修指導医の研修計画について
専門研修指導医は京都大学外科交流センター主催の下記研究会および、京都大学 医学教育推進センター主催の下記講演会等で指導方法に関する研修を受けます。
- 京都大学外科夏季研究会
- 京都大学外科冬季研究会
- 臨床研修指導医講習会
- 現場で働く指導医のための医学教育学プログラム
- Medical Education Interactive Seminar
専門研修プログラムの改訂について
専門研修プログラム管理委員会は、各年度末に集計される専攻医や指導医からの無記名および記名アンケート結果などをもとにして専門研修プログラムの継続的改良を行います。
専攻医の就業環境について
- 専門研修基幹施設および連携施設の指導責任者は専攻医の労働環境改善に努めます。
- 専門研修プログラム統括責任者または専門研修指導医は専攻医のメンタルヘルスに配慮します。
- 専攻医の勤務時間,当直,給与,休日は労働基準法に準じて各専門研修基幹施設、各専門研修連携施設の施設規定に従います。
- 妊娠・出産・育児・傷病その他の正当な理由による長期の休暇に関して、専門研修プログラム整備基準に基づいて取得できるようにし、女性勤務医師のライフワークに配慮します。
修了判定について
3年間の研修期間における年次毎の評価表および3年間の実地経験目録にもとづいて、知識・技能・態度が専門医試験を受けるのにふさわしいものであるかどうか、症例経験数が日本専門医機構の外科領域研修委員会が要求する内容を満たしているものであるかどうかを、専門医認定申請年(3年目あるいはそれ以後)の3月末に専門研修プログラム統括責任者及び専門研修プログラム連携施設担当者が専門研修プログラム管理委員会において評価し、専門研修プログラム統括責任者及び専門研修プログラム連携施設担当者が修了の判定をします。
外科研修の休止・中断、プログラム移動、プログラム外研修の条件
※以下は専攻医研修マニュアルも参照してください
専門研修実績記録システム、マニュアル等について
研修実績および評価の記録
外科学会のホームページにある(専攻医研修手帳録)の内容に沿って、外科専門研修実績管理システムにより評価・記録されます。
専攻医の採用と修了
専攻医募集のスケジュールについて
日本専門機構による専攻医募集のWEBシステム稼働期間は以下の通りです。
【一次登録】
- 10月01日~11月15日 専攻医による登録期間
- 11月16日~11月30日 採用確認・調整期間
- 12月01日~12月15日 各プログラムの採用期間
【二次登録】
- 12月16日~平成30年1月31日 専攻医による登録期間
- 02月01日~平成30年2月14日 採用確認・調整期間
- 02月15日~平成30年2月28日 各プログラムの採用期間
上記スケジュールは、日本専門医機構のWEBスケジュールであり、以下の方法で「京都大学外科専門研修プログラム」に応募することも可能です。
採用方法
京都大学グループ専門研修プログラム管理委員会は、毎年7月から説明会等を行い、外科専攻医を募集します。
プログラムへの応募者は、9月中旬以降、専門研修プログラム責任者宛に所定の形式の『京都大学グループ専門研修プログラム応募申請書』および履歴書を「京都大学外科交流センター」に提出してください。
申請書は以下の方法で入手可能です。
- 京都大学外科交流センターのウェブサイト http:// www.kyoto-u-sa.or.jp よりダウンロード
- 京都大学外科交流センターへ電話でお問い合わせ 075-751-3131
- 京都大学外科交流センターE-mailで問い合わせ kuhpgeka@kuhp.kyoto-u.ac.jp
上記いずれかの方法で入手可能です。
原則として10月より随時、書類選考および面接を行い、採否を決定して本人に文言で通知します。
応募者および選考結果については12月の京都大学外科専門研修プログラム管理委員会において報告します。
研修開始届け
研修を開始した専攻医は、各年度の5月31日までに以下の専攻医氏名報告書を、日本外科学会事務局 (https://www.jssoc.or.jp/)および、外科研修委員会(senmoni@isis.ocn.ne.jp)に提出します。
- 専攻医の氏名と医籍登録番号、日本外科学会会員番号、専攻医の卒業年度
- 専攻医の履歴書(様式15-3号)
- 専攻医の初期研修修了証
修了要件
専攻医研修マニュアルを参照してください。
外科専門研修修了後のキャリアパス
3年間の外科専門研修プログラムを修了した後の進路に関しては、皆さんご心配のことと思います。
京都大学グループ外科専門研修プログラムでは、皆さんの外科医としてのキャリアパスを
より良いものにするため、研修終了後のサポート体制も整えています。
進路としては以下の3つがあります。
- 大学院進学
- 京都大学外科交流センター所属の64の病院での外科医師としての勤務
(http:// www.kyoto-u-sa.or.jp/参照)
- がんセンター、循環器病センター、こども病院、などの専門疾患センターでの勤務
- 京都大学呼吸器外科や心臓血管外科関連病院での勤務
先生方のご応募お待ちしております。